大きなわらじを引っ張って歩く山の神の行事が、京都府福知山市大江町天田内であった。地元の小中学生15人が23日に地区内を巡り、山の中にある祠をめざした。
地区で古くから続いている山の安全を願う伝統行事。参加できるのは小学1年生から中学3年生までで、以前は男の子に限られていたが、近年は少子化の影響で女子も参加するようになった。
今年も地区の子ども会(河田知幸指導員)が中心となって行った。わらじの大きさは縦約1・2メートル、幅約1メートル。22日に子どもたちがわら打ちなどをして、夜に大人たちが作り上げた。
地区公民館に集まった子どもたちは「山の神の十二とう。みやげくれんと通さんぞ」と声をそろえながら、地区内を巡った。子らの声が聞こえると、各家から住民が姿を現し、わらじの上にお供えを置いていった。
公民館から約800メートル離れた山腹の祠に無事に着くと、わらじを祠のそばの木につるした。
河田指導員(45)は「大きなわらじを作る地域はありますが、地区内を引っ張って歩くのは珍しいと思われます。子どもの数が減っていく傾向ですが、これからも行事を続けていきたいです」と話していた。
写真=子どもたちが引っ張る大わらじに地区の人がお供えをする
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