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両丹日日新聞2018年11月30日のニュース

花火大会で大やけど 乗り越え甲子園めざす共栄の三木投手

メッセンジャー投手のサイン入りユニホーム 京都府福知山市東羽合の京都共栄学園高校(國田敦校長)に、全身大やけどの重傷を乗り越え、甲子園をめざす球児がいる。今夏には、大好きなプロ野球・阪神タイガースで活躍するランディ・メッセンジャー投手(37)から激励を受け、勇気づけられた。大勢の人の応援を受け、目標に向かって努力を続ける。

 1年生で左投げの投手・三木慶太君=六人部中学校出身=。地元の軟式野球チーム下六レッズで小学1年生から野球を始めた。投手として起用されるようになった矢先、惨事に巻き込まれた。

 小学5年生だった5年前、福知山花火大会の屋台爆発炎上事故で体の4割近くをやけどする重傷を負った。入院は約半年にも及んだ。

 後遺症で左腕の汗が出ず、体温調節がうまくできない。可動範囲も狭まった。それでも、こつこつと続けたリハビリのかいがあり、退院して間もなく、チームの練習に参加した。中学校の野球部では一塁を守った。

■阪神メッセ投手からユニホームや著書■

 高校入学後、野球部への入部をためらっていたが、4月末に神前俊彦監督(62)に「全身やけどしていますが、入れますか」と申し出た。神前監督は「大丈夫。君が頑張ることで、いろんな人に勇気を与えられる」と背中を押した。

 高校から投手に復帰した。7月中旬、このことを知ったメッセンジャー投手が、三木君を勇気付けたいと、サイン入りのユニホームや著書「ランディ・メッセンジャー~すべてはタイガースのために」(洋泉社)などを贈ることにした。
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 著書には「努力し続けることだ。幸運は努力家に訪れる」と、直筆のメッセージが添えられていた。

 三木君は阪神ファンで、保育園のころから公式ファンクラブに入り、ずっと会員だった。「びっくりしました。事故に遭ったけど、あきらめずにやると良いことがあるんだ」と喜んだ。

 もらった本を読み、学んだことをすぐに実践。今年、夏はスタンドでチームを応援したが、秋季大会ではベンチ入りを果たした。

■「キープセイム」 10月には直接言葉を■

 10月6日、甲子園球場で阪神の試合前(横浜DeNA戦)、メッセンジャー投手と会い、礼状を手渡すことができた。

 三木君は「これまでは結果が出なかったら落ち込んでいましたが、『キープセイム』と言葉をかけてもらい、常に同じ気持ちでいることが大事と教わりました。負けても落ち込まないで、次のことを考えられるようになった」と成長した姿を見せた。

 本は、他の部員にも回して読んでいる最中。神前監督は「メッセンジャー投手の言葉は、三木君だけでなくチームにもらった言葉。負けても勝っても練習をすることが大事」と話し、メッセンジャー投手の野球への姿勢がチームに浸透していっている。


写真上=阪神・メッセンジャー投手のサイン入りユニホームを喜ぶ國田校長(左)と三木投手
写真下=投球練習をする三木君

    

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