京都府福知山市の福知山城で24、25両日に将棋の竜王戦が催され、関連イベントとして「福知山こども将棋大会」が開かれる。地元から上荒河の吉川遥翔君(修斉小5年)が出場。優勝をめざしている。吉川君は2年生から将棋を始め、今年、日本将棋連盟のアマチュア段位二段を取得した。
毎週土曜日に丹波市の将棋教室「丹波と金会」に通い、日曜日には福知山市の府立中丹勤労者福祉会館で開かれる教室で腕を磨く。
当初は、駒の動かし方を間違えて反則負けをしてしまうこともあった。しかし、負けた時の悔しさをバネに勉強を続け、小学生には難しい漢字だらけの参考書も購入。母親の真由美さんに漢字の読みや意味を教えてもらいながら、祖父に買ってもらった自宅の将棋盤に向かった。
「練習をし始めるとすごい集中力で、まったく周囲の声にも反応しなくなるんです」と真由美さん。本格的に練習を始めてからは、負けることにも向き合い、格上との対戦を繰り返して棋譜を覚えた。着実に級位と腕を上げ、3年生ごろからはいろいろな大会にも出場するようになった。
近隣から出場者が集う「舞鶴小学生将棋名人戦」では、昨年と今年の2年連続で優勝。府北部代表として府大会に出場した。また、今年3月の「第23回三田王将杯将棋大会」では小学生高学年の部で優勝し、大会ゲストのプロにも実力を認められた。
強さの秘訣は「ひらめき」を大切にしていることだと言い、一緒に大会へ行くことが多い父親の誠さんは「早指しで、攻めが得意なタイプですね。本番にも強い」と話す。
遥翔君はプロ棋士の羽生善治竜王のファン。2年前に九州で開かれた第74期名人戦の際には、前夜祭で羽生竜王と一緒に写真を撮ってもらい、大切にお守りにしている。
応援してくれていた大好きな祖父は今年9月に亡くなり、免状を見せられず、落ち込む日が続いた。しかし、さらに上達して祖父に報告したいと、今は練習に打ち込む。
「対面して将棋を指すのが好きで、相手の表情なども読みながら対局するのが楽しい」と話し、こども将棋大会に向けて「こども竜王をめざします」と意気込む。
写真=「こども竜王をめざします」と意気込む吉川君
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