みなさんがこらすとば、待っちょったけんねー。
京都府福知山市の友好親善訪問団が10年ぶりに姉妹都市・長崎県島原市を訪れ、市民の熱い歓迎を受けた。姉妹都市提携35周年記念の旅が17、18両日にあり、参加した福知山市民83人が、セレモニーや島原観光、交流会などを通じ、両市の深い絆を再確認。互いに「今後もさらなる交流を」と誓い合った。
両市は1669年(寛文9年)、福知山藩主松平忠房が、島原の乱後の荒廃した島原藩へ国替えになり、善政を敷いて復興させた歴史的な縁があり、1983年3月に姉妹都市提携を結んだ。これ以後は相互に交流を深め、災害時には見舞金を届け合ったり、ボランティアを派遣するなど、物心両面の支援を続けてきた。
さらに節目となる5年ごとに、訪問団を結成して行き来するのが恒例になっており、今回は福知山市が訪ねる番。大橋一夫市長を団長に、福知山踊振興会や市議会議員、一般市民らが参加した。
島原市へはバスと飛行機、高速船を乗り継いで向かった。セレモニー会場となった島原城までの道中では、大勢の島原市民がお出迎え。各所で「ようこそ島原市へ」などと書かれた横断幕を掲げ、笑顔で小旗を振るなど、熱烈な歓迎ぶりが一行の胸を打った。
島原市民ら約300人が出席したセレモニーで、古川隆三郎・島原市長は「遠方から親戚、身内がやって来てくれた気持ちです。距離は離れていても、両市は姉妹。支え合って、まちづくりを進めていきましょう。ゆっくりとくつろいで、有意義な時間を」などと伝えた。
また地元の保存会が、松平忠房が福知山市から島原市に移った際に歓迎した踊りの郷土民芸、先踊りを披露したほか、大橋市長の訪問あいさつ、花束贈呈やくす玉割りなども。引き続き、両市に残る青い目の人形の対面式があった。
このあと仁田団地にある雲仙・普賢岳噴火災害追悼の碑を訪ね、1991年の大火砕流で犠牲になった消防団員や警察官、報道関係者ら44人に思いをはせながら、献花して全員で黙とうを捧げた。
今春リニューアルオープンした雲仙岳災害記念館の見学もあり、夜には宿泊先のホテルで島原市民との交流会をした。島原は島原城七万石武将隊が演舞、福知山は福知山踊振興会が福知山踊りを披露。福知山踊りでは、出席した両市民が輪になって踊り、にぎやかに親睦を深めた。
2日目は、世界文化遺産に今夏登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産のひとつ原城跡(南島原市内)、土石流被災家屋保存公園などを巡った。
写真=島原市民から熱烈な歓迎を受けた
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