インドネシアで10月6日に開幕するアジアパラ競技大会陸上競技に、京都府福知山市野花の投てき選手・大槻浩二さん(56)=京都TFC所属=が、日本代表として、初めて出場する。種目はやり投げと砲丸投げで、クラス分けは、車いすを常用するが腕は自由に使えるなどのF55。
大槻さんは39歳の時、病気が原因で下半身不随となり、車いす生活となった。その後、水泳の日本トップ選手として活躍していたが、シニアの部に入る45歳で「若い子たちと戦いたい」と心機一転、陸上の投てき種目に挑戦し始めた。
良き指導者との出会いや握力の強さなどが功を奏し、競技歴1年ほどで砲丸投げと円盤投げの日本記録(当時)を樹立。そこから何度も日本記録を更新したが、50歳のころ伸び悩んだ。そんな時、気晴らしにと始めたやり投げが自身に合致した。
約半年後には、やり投げで日本新記録を出し、投てき3種目の日本記録保持者(当時)となった。2017年の大分パラ陸上で出したやり投げの26メートル64は、現在も破られておらず、この年の世界ランキング9位、アジアランキング1位となり日本代表に選ばれた。
「投げる時、自分の体を腕で引き寄せて起こすことや、腕だけでなく胸から投げることを心がける」として、「大会の目標は置いていないが、自分で自分に勝つことだけを考えて自己記録を更新したい。それで結果がついてきたら、なお良し」とメダル獲得に向けて、気合を入れる。
アジアパラ競技大会の陸上競技は、本大会のメインスタジアムとなっているジャカルタのゲロラ・ブン・カルノスタジアムなどで行われる。大槻さんの砲丸投げは10月11日、やり投げは同12日にある。
写真上=やり投げの練習に励む大槻さん
写真下=「自分に勝ち自己記録更新を」と意気込む大槻さん
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