台風や豪雨の際の内水被害を減らそうと、京都府福知山市は28日、新たに排水ポンプ車を1台導入し、市役所大江支所に配備した。今後出水の状況を見ながら、市内の周辺地域へ出動させる。

　昨年秋の台風21号による大雨で、大江町など市内の由良川下流部の各地で内水氾濫が発生。大きな被害が出たことを受け、排水ポンプ車の導入配備を計画し、約4500万円で購入した。

　車体は全長約8・5メートル。ポンプ6基を備え、最大で毎分30トンの水を排水する能力があり、6基すべてを使った場合、25メートルプールを13分ほどで空にできる。

　普段は大江支所内の駐車場に置き、有事の際の運転・操作は業者に委託し、由良川沿いにある樋門近くの堤防上に配置して運用する。

　市が所有する排水ポンプ車はこれが3台目。先に導入した2台は和久市町の終末処理場に置いている。

　支所での納車式で挨拶に立った伊東尚規副市長は「今後は河守地区を中心に配備したい。国交省のポンプ車2台も配備していただくことにもなっていて、3台で内水被害の軽減に努めたい」と話した。


写真＝納車式後、ポンプ車の運転や操作方法について講習があった（28日午前9時20分ごろ）