京都府福知山市の大江山連峰が、秋の雲海シーズンを迎えている。大江山(千丈ケ嶽)の8合目にあたる大江町北原の鬼嶽稲荷神社には19日早朝、数人の見学者が訪れ、山間に濃い霧が海のように広がる幻想的な景色に見入った。
雲海は放射冷却の影響で空気中の水分が霧となり、盆地や谷などにたまって発生する。昼夜の寒暖差が大きい晴天の朝に見ることができる。
鬼嶽稲荷神社周辺では19日、日の出前から乳白色の霧が立ち込めて下界を覆った。午前6時前に朝日が昇るととともに、雲海がオレンジ色に染まった。
大江山に詳しい自然公園指導員の赤松武司さん(65)=金屋=によると、厚い雲が少なく、視界が広がったため、約100キロ離れた福井県・越前海岸の先の山並みまで見ることができたという。
赤松さんは「からっと晴れて絶好の雲海日和でした。雲海は秋から春先にかけて見られますが、雪が降ると鬼嶽稲荷神社まで登れないので、観賞時期は12月中ごろまで。一番の見ごろは10月から11月ごろにかけてでしょう」と話している。
写真=朝日が昇り、徐々に雲海を照らし出していった(19日午前5時55分ごろ)
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