福知山市議会9月定例会が3日に開会した。6月定例会で継続審査となっていた上下水道事業関連3議案の採決もあり、共産党の4人を除く20人が賛成して可決した。上水道の維持管理と運転、窓口業務などを一括して民間1社に委託するのは、京都府内自治体では初めて。議案が可決されたことを受け、市は公募型プロポーザル方式で業者を選定し、契約に向けた交渉を進めていくという。

　3議案は、来年度から水質検査や財務関連などを除き、水道施設の運転管理業務と窓口業務など、上下水道事業に関わる計54業務を民間1社に包括委託してコスト削減を図ろうと、市が提案した。

　しかし、6月定例会の予算審査委員会で、民間委託の効果、水道事業の信頼性の確保などの面で、議員から疑問視する声があがったため、採決を見送って継続審査していた。このような背景もあり、賛成多数で可決されたものの、市会発議で包括的民間委託に関する決議が提案され、全員賛成で可決した。

　決議では、地元民間事業者との「災害協定」を継続させるとともに、危機管理体制を確立する▽委託業者を決定する場合、市内の地元業者に一定の配慮を行う▽経済効率性の実現に努めるとともに、品質維持向上を図る－ことなどを求めている。
　

写真＝水道業務を一括して民間に委託することになった