京都府福知山市の夏の風物詩、福知山ドッコイセまつりをPRするミニ冊子が完成した。まつり実行委員会事務局の福知山商工会議所が、福知山公立大学の協力を得て作った。PRポスターは毎年市内に張り出されるが、手に取れる資料はなかったため、新たな魅力発信にと関係者らは期待している。
公立大の塩見直紀特任准教授の研究室が福知山の魅力の「見える化」を目的に、キーワードをアルファベットのAからZまでの頭文字に当てはめ26項目でまとめるミニ冊子「福知山AtoZ」シリーズのテーマを今春募り、商議所が応募した。
商議所の職員3人がキーワードを考え、塩見特任准教授から打診された公立大2年生の浅井ゆうみさん=愛知県出身=が冊子のデザインをした。
冊子は「福知山ドッコイセまつりAtoZ」で、CDアルバムジャケットサイズのカラー刷り14ページ。AからZのキーワードとイメージ画像、福知山踊りの歴史年表、福知山音頭の歌詞などを掲載した。
「A」は福知山踊りの起源と関係深い「明智光秀」▽「D」は踊りの掛け声の「ドッコイセ」▽「J」は盆踊りとしては多い「16手振り」など。400年余りの歴史の軌跡はトラディション(伝統)で「T」に当てはめ、踊りを支える演奏者の地方は「Z」で表現した。
中心になって取り組んだ商議所の森下友里加さんは「『連じゃないと踊れないと思っていた』との声をいただいたこともあります。輪踊りに誰でも気軽に飛び込んでいける身近なドッコイセのいろいろな魅力をPRできたら」と期待する。
公立大の浅井さんは「踊りの写真が同じような構図になるので、メリハリをつけるところが大変でしたが、冊子を作りながら、福知山踊りの歴史の長さを実感しました」と話していた。
1千部作り、福知山観光案内所などで配布している。まつりは14日に開幕する。
写真=実行委と公立大で作ったミニ冊子。製作に携わった商議所の森下さん(左)と公立大生の浅井さん
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