7月豪雨の被害の大きさがまた明らかになった。京都府福知山市私市地区で、裏山が大規模に崩れた。山裾の住宅一軒に流れ込み、住民らの墓も崩壊。早めの避難で人的被害こそなかったものの、一帯が土砂で埋め尽くされ、住民らは途方に暮れている。
府道舞鶴綾部福知山線から集落につながる市道を進んですぐの地点で、佐賀小学校と中丹支援学校の中間。80歳代の高齢者夫婦宅の裏手にある山が頂上から崩れ、市道までを広範囲に埋め尽くした。
7日未明、尾松直夫自治会長らに促されて、高齢者夫婦は避難所に逃げた。その30分後に「ドン!」と大きな音を立てて裏山が崩れた。明るくなってから現地を見た住民らは、ぼうぜんとしたという。
高齢者宅は土砂に埋まり、今も家がきしむ音がする。裏山にあった7世帯の墓も流されたり埋没したりして、一面赤土まみれの無残な姿。家の墓があった男性は「盆も近いのに、何をしたらいいのか考えも浮かんでこない」と立ちつくす。
市道の土砂は週明けから撤去が始まるが、裏山部分の今後の対応は白紙状態で、尾松自治会長は「これを住民だけでやれというのは到底無理。どうしたらいいんでしょうか…」と困惑した。
写真=裏山が崩れて土砂で埋め尽くされ、墓を心配してやってきた住民は現地で途方に暮れた
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