7月豪雨で増水した由良川下流部の京都府福知山市大江町有路下地区では、民家のほか商店や事業所なども浸水し、大きな被害が出た。同地区は無堤防のため、由良川からの水が一気に押し寄せた。
由良川左岸の三河でアジアの雑貨販売とカフェを営むカサオリエンテ(藤池秀樹店長)では、直近5年の間に3回目となる浸水被害を受けた。
店は由良川がすぐ横を流れる国道175号沿いにあり、店内からは川が間近に見える。今回の豪雨では6日夜からつかり始め、1階の床上10センチまで浸水した。
事前に商品の一部やパソコンなどを2階に上げていたが、泥が入り込み、1階厨房の冷蔵・冷凍庫、食洗器などが駄目になった。
水がひいたあと8日から後片付けを始め、従業員のほか、なじみの客や知人らが駆け付け、泥出しや掃除などに汗を流している。
無堤防の有路下地区では、国交省のかさ上げ事業の対象地域となっているが、宅地以外の商店や事業所などは対象外となっている。
藤池店長(45)は昨秋、町内のかさ上げ対象地域にある他の商店・事業所とともに、国交省福知山に行き、対策を取ってもらうよう要請した。
「今回の水害の影響で、店を再開するのには1カ月ぐらいはかかりそうです。これだけ何回も水がつくと、移転も考えなければなりません」と藤池店長。「現時点では店のかさ上げは難しく、由良川の浚渫をしてもらうなど、なんらかの対策を取ってほしい」と強く願っている。
写真=店内にあった陳列台などの掃除をする藤池店長
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