京都府福知山市土師の福知山高校(宮下繁校長)のシンボルとして、110年もの間、生徒たちを見守ってきた金木犀が枯れた。この事態を受け、福高同窓会(谷村紘一会長)が新たに金木犀を寄贈した。27日に植樹の記念碑を設置し、OBや教職員らが新しいシンボルの誕生を喜び合った。
金木犀は、福知山高校の前身の一校である府立第三中学校の第4期生が、卒業記念として明治41年(1908)3月に贈った。正門付近に植えられ、爽やかな香りで、これまで約4万人の卒業生に親しまれてきたが、5年ほど前から徐々に元気がなくなっていった。
「このままではいけない」と、OBらが立ち上がり、新しい木を寄贈することを決めた。業者に依頼し、今月上旬に植え替え作業が行われた。
記念碑設置の際にも、OBや宮下校長らが立ち会った。昭和23年(1948)卒業の人見保副会長(88)は「金木犀は福高にはなくてはならない存在です。たくさんの卒業生の思い出が詰まった木が枯れたのは残念でしたが、新しい木がこれから長い歴史を刻んでいってほしい。来年には花を咲かせてくれるのでは」と目を細めていた。
宮下校長は「新たなシンボルとして、これから生徒たちを見守ってくれることを願っています」と感謝していた。
写真=新しい金木犀が植樹され、喜ぶOBら
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