京都府福知山市の市教育委員会は、市立20小学校と9中学校で進めていたブロック塀などの目視による安全点検について、調査結果を22日に発表した。建築基準法に適合しないブロック塀が、内記五丁目の惇明小学校で1カ所見つかった。
18日朝に発生した大阪府北部を震源地とする地震で、高槻市立寿栄小学校のブロック塀が倒壊し、小学4年の女子児童(9)が下敷きになって死亡した問題を受けて、文部科学省と府教育委員会から通知を受けて実施した。
点検は、学校からの報告を受け、上がってきた危険な箇所を市教委の職員が現地で確認した。
惇明小学校の該当箇所は、学校北側にある敷地境界のブロック塀で、高さ2メートル、長さ54メートル。建築基準法では、高さ1・2メートル以上の補強コンクリートブロック造りの塀には、直角に立てて支える「控え壁」を設けることを定めているが、それがなかった。
学校によると、この塀は隣地境界で設けられたもので、もともと児童の立ち入りを禁止しているという。ロープを張るなどして、近づけないよう対策を強化した。市教委は、今後の改善方法について、検討中としている。
■敷地内の壁も7校で安全対策■
また、境界に設けられる塀とは違い、敷地内にある「壁」で、建築基準法の対象とならないもののうち、高さ1・2メートル以上のブロック造りで「控え壁」がない壁が7小学校で見つかり、ブロック塀と同様に安全対策をした。
惇明、庵我、修斉、上豊富、上川口、佐賀のプール内のシャワーコーナーのブロックの壁と、遷喬の投てき用の壁。いずれも、児童が立ち入ったり近づいたりしないよう、コーンやバーで囲う措置をした。
プールの授業は7月まであり、ホースなど別の方法でシャワー対応するという。
また市教委は、小中学校の通学路に面している市が所管するブロック塀や組積造の塀の実態調査については、現在実施中としている。
写真=控え壁のない惇明小のブロック塀
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