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両丹日日新聞2018年6月11日のニュース

上紺屋で開祖生誕の地を保存整備 宗教法人大本

聖地の水を井戸へと注ぐ出口教主 京都府福知山市上紺屋町で新宗教「大本」の開祖・出口なおの生誕地を保存する施設「厳(いづ)の郷」の起工祭が、8日に営まれた。施主の宗教法人大本(出口紅教主)が催し、関係者らが鍬(くわ)入れや神事を営んだ。

 出口なおは、1837年1月に大工の桐村家の長女として誕生し、17歳のときに綾部市に住む叔母・出口ゆりの養女となった。その後、さまざまな苦難を経て1892年に同市で「大本」を開いた。

 法人は2012年から始まった開教120年記念事業のひとつとして、「厳の郷」整備事業を立ち上げ、用地買収などを進めてきた。今年1月に跡地全ての取得が完了し、着工の運びとなった。
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 施設の敷地は約800平方メートルで、開祖・なおの生誕時から唯一残っている井戸を保存するほか、開祖の幼少時を説明する立て看板、休憩所、トイレを併設する。11月に完成する予定で、一般にも無料で開放する。

 式典ではお祓いの後に出口教主が入場。鍬入れ、祝詞奏上、賛美歌の斉唱などをして、工事の無事を祈った。また、綾部市の聖地と生誕地をつなげるために、出口教主が聖地で汲んだ3種の水を井戸の中に注ぎ入れ、聖地の土を周辺にまく儀式もした。

 このあと、関係者らがあいさつに立ち、建築主で法人の鈴木穎一本部長は「今から完成を楽しみにしています。信者の方らが、ぜひ立ち寄りたいと思える場所にしていきたい」と述べた。


写真上=聖地の水を井戸へと注ぐ出口教主
写真下=厳の郷完成予想図

    

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