京都府福知山市猪崎、三段池公園内にある市動物園(二本松俊邦園長)で4日、カルガモが抱いていた、アヒルの仲間のコールダックのものと思われる卵から、ひなが無事にかえった。抱いていた卵は9個と分かり、この中からこれまでに7羽が孵化。カルガモは市民が園に持ち込んだ卵から生まれた雌で、卵を抱くのをやめたコールダックの親代わりとして抱卵し、話題になっていた。
コールダックはもともと園で飼育されていて、今年4月中ごろから終わりにかけて複数の雌が小屋の中で卵を産み、温め始めたが、5月15日ごろに侵入したヘビに何個かを食べられてしまった。
その後、親鳥はヘビを恐れて卵を抱かなくなった。このままでは卵の中の子どもが死んでしまうと周囲が心配するなか、園に保護されて命をつないだカルガモが、まるで恩返しをするかのように、コールダックに代わって抱卵するようになった。
カルガモが抱いていた卵からひなが孵化したのは4日午前8時30分ごろから同11時ごろにかけて。ひなは純粋のコールダックのほか、カルガモのような子もいるため、カルガモとコールダックの雄との間に生まれた卵も含まれている可能性があるという。
カルガモはひなたちのそばに寄り添い、えさの食べ方を教えたりしながら、残った卵を抱き続けている。ひなは、あと1週間ほどすれば、種類が分かるという。
二本松園長(73)は「何とかひなが生まれてよかった。カルガモには『ご苦労さん』と言ってやりたい。ひなが天敵に襲われないようしっかりと見守りたい」と話している。
写真=カルガモにひっつくひなたち
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