入館者100万人突破を記念して、京都府福知山市内記一丁目の福知山城(福知山市郷土資料館)で、初代福知山城主の明智光秀、重臣の明智秀満に関連する史料などを並べる企画展が開かれている。初公開となる秀満の書状も展示されており、来館者がじっくり見ている。7月16日まで。
1986年に開館した城は、2020年に光秀主役のNHK大河ドラマが決定し、11月の将棋の竜王戦開催が決まって注目されており、5月には再建以来31年余で、入館者数100万人を突破した。
企画展では、兵庫県朝来市の彫刻家、日下寛治が制作した「木造明智光秀坐像」▽山崎の合戦に敗れ、自刃しようとした光秀を、家臣の三宅藤兵衛が止める場面を描いた武者絵などが並ぶ。
さらに今回は、光秀の次女の娘婿で、福知山城の城代を任され、本能寺の変にも従軍した重臣、秀満の関連史料も展示している。
なかでも、領内の土豪から贈答品として鮎ずしを贈られた礼、由良川の漁業権に関する内容が記載された初公開の書状が目を引く。
「有路(大江町有路地区と推定)の堤を開けるので、留意して鮭を捕獲してください」などと記されており、河川利用の実態を捉えた貴重な史料という。
秀満の古文書は、これまで書状3通と大呂の天寧寺に宛てた判物1通の計4通しか確認されておらず、今回の書状は新たなもの。京都市の古書店で見つかり、3月に市が購入した。
このほか山崎の合戦で光秀が敗れ、近江の坂本城に入城する際、琵琶湖を馬で越えた-という湖水渡り伝説に基づく秀満の武者絵などが並ぶ。
開館時間は午前9時から午後5時まで。入館料は大人320円、小中学生100円。火曜日休館。
写真=湖水渡りの武者絵などをじっくりと見る来館者
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