京都府福知山市の市立福知山市民病院は、福知山踊りが認知症予防や改善に効果があるのかを検証する取り組みを14日から始めた。70歳以上の市民に集まってもらい、週1回のペースで踊り、認知機能の変化を調べるもので、最高齢の90歳2人を含む56人が参加し、一緒に体を動かした。
これまでから研究は行われており、市民病院が協力して府中丹西保健所が実施した過去の研究では、「福知山踊りは、認知症予防に一定の効果がある」と報告された。病院でも16年10月から1年間、大江町で今回と同様の検証を行い、約30人分のデータを集めた。
この結果、良好な傾向が見られたことから、より多くのデータを集めようと、今年度は市内全域に対象を拡大。今回の参加者は、あらかじめタッチパネルを使った認知機能検査を受けており、半年ごとに同じ検査を受けることで、機能にどのような変化が見られるのか検証する。
初回は、市役所横のハピネスふくちやま4階市民ホールで実施。冒頭で大江分院の和田幹生分院長があいさつし、「どこかに定期的に集まる、頭を使う、運動をするの3点は、認知症の予防などに効果があるとされています。福知山踊りは所作が複雑で、頭を使いながらできる運動です。これから1年間、続けてみてください」と伝えた。
このあとチャレンジに協力する福知山踊振興会の田村卓巳会長とメンバーが手の動きを中心に指導。「指の先まで伸ばして」「手は肩より上」などとアドバイスし、みんなで踊った。
大江町での取り組みでは、参加者らが検証終了後も、サロン活動として集まり、定期的に踊っているという。市民病院は「この検証で、福知山踊りが地域の健康運動として定着し、地域活性化などにもつながれば」と期待している。
写真=初回は手ぶりを中心に教わった
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