京都府福知山市正明寺、福知山淑徳高校の生徒2人でつくるチームが、第1回高校生和食料理コンテストでグランプリを獲得した。調理系列の現3年の園田凜さんと井野陸叶君で、応募テーマの「春のちらしずし」にちなんで、桜をイメージした五目ちらしで挑み、初代王者に輝くことができた。
コンテストは、東京すし和食調理専門学校が主催。すしと和食に絞って学ぶ日本唯一の学校で、若い世代の和食離れが進むなか、未来に和食の文化をつなぐことを目的に、初めて催した。
高校生らが対象で、個人または3人以内のグループで募り、書類審査には全国の110個人・グループがエントリー。これを突破した12チームが、3月25日の同専門学校での本選に駒を進めた。
淑徳高の2人の料理名は「さくらさく」。山菜やシイタケ、錦糸卵などを混ぜた五目ちらしに炒り卵をまぶし、その上に木に見立ててアナゴを、花のようにニンジンと桜でんぶ、エビ、ガリ(紅ショウガ)を飾って仕上げた。
■盆に塩で木を描き、食材を使い切る工夫も■
器を置く盆にも演出を凝らし、炒り塩で桜の木を形作り、すしの皿を枝に花が咲いたように配置するなど、細部にまでこだわった。関東での大会だったが、味は関西風で勝負。ニンジンのヘタを細かく刻み、山菜と一緒に煮て味付けし、酢飯に混ぜて使うなど、食材を使い切ることも心がけた。
本格的に練習を始めたのは、本選の2週間前。調理系列主任の杉本昌之教諭(49)から、和食の盛り付けの基本として、「青黄赤白黒」なども教わり、10回ほど特訓を重ねたという。
当初は、2時間という制限時間内に作ることができず、盛り付けにも手間取っていたが、ひたすら練習を続けるうちに、連携がスムーズに。本番では時間内に手応えのある料理を完成させることができた。
審査員からは「味はどのチームも甲乙つけがたいが、2人の料理はテーマに合っており、春を感じさせてもらった」と評価を受け、グランプリを勝ち取ることができた。
2人は「杉本先生に教わったことがなかなかできず、つらくて落ち込んだときもありましたが、本番は練習の成果がしっかり出せて良かったです」と、グランプリの獲得を喜んでいる。
写真=桜をイメージした五目ちらし(主催者提供)
写真=グランプリに輝いた園田さんと井野君
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