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両丹日日新聞2018年3月 9日のニュース

幼稚園に薬剤師を60年間配置せず 福知山市教委

 京都府福知山市教委は、設置が義務付けられている学校薬剤師を、市立幼稚園に長年配置していなかったと、8日に発表した。これまで特に大きな問題は生じていなかったというが、4月から全3園に学校薬剤師を委嘱するなど、対応することにしている。

 文科省の学校保健安全法では、大学以外の学校に、学校医のほか学校歯科医と学校薬剤師を置くことを定めている。学校薬剤師は、一般的に環境衛生に関する指導、騒音や照明の明るさの検査、医薬品の管理などを行う。

 しかし、市では義務付けられた1958年以降、学校に分類される市立幼稚園に、約60年間にわたって薬剤師を設置していなかった。このため、本来は薬剤師が行うべき業務の一部は、園の学校医、学校歯科医に相談するなどしてきた。

 また園の薬を購入する際には、購入先の薬局の薬剤師に相談し、指導を受けたりしていたが、定期的に行う必要がある照度、騒音点検などは、実施してこなかった。一方で、市内の小学校全22校、中学校全9校には、学校医と学校歯科医とともに、学校薬剤師も非常勤で配置しており、各種検査なども行われていたという。

■議会報告会での指摘で発覚■

 この問題は、2月19日に府立中丹勤労者福祉会館で開かれた福知山市議会の議会報告会で、参加した薬剤師から「学校薬剤師を市立幼稚園に設置していないのはなぜか」との質問があり、発覚したという。

 田中悟教育部長は「指摘を受けるまで気付かず、法律に定められた基本的な義務を果たせていなかったことに対し、おわび申し上げます」と陳謝している。

    

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