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両丹日日新聞2018年3月 1日のニュース

古里の伝統文化「漆」を学び植樹 夜久野小4年生

 京都府福知山市夜久野町高内、夜久野小学校(曽根肇校長)の4年生12人が28日、夜久野高原の道の駅・農匠の郷で、漆の苗木を植樹した。地域の伝統文化の漆について学んでおり、漆の増産や漆掻き技術の後継者育成などに取り組むNPO法人丹波漆(岡本嘉明理事長)の人たちに教わりながら植えた。

 漆は伝統工芸に欠かすことのできない塗料で、夜久野は1300年の歴史がある丹波漆の代表的な生産地。毎年、同校の4年生は総合的な学習の時間に、岡本理事長らから丹波漆の魅力や歴史を聞き、漆掻きや漆の絵付けを体験している。

 この日の植樹は今年度の漆学習の最後の授業。児童たちは黒土の畑に入り、岡本理事長らメンバー5人から「苗木には芽が付いているので触らないように」と説明を受けながら、用意された2年ものの苗木15本を協力しながら植え、株元にスコップで丁寧に土をかぶせた。

 岡本理事長から「植えた苗木は、みなさんが成人を迎えるあと10年ほどで、漆掻きができるようになります。その時にはぜひ見に来てください」と説明した。

 この1年間の漆の学習を振り返り、米澤陽喜君(10)は「漆掻きは力がいるので難しかったけれど、きょうは楽しく植えることができました。大きく育つ日が待ち遠しいです」と話していた。


写真=漆の苗木に土をかぶせる児童たち

    

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