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両丹日日新聞2018年2月23日のニュース

地区の施設を旧三岳小校舎に集約

旧三岳小 京都府福知山市三岳地区が、以前から要望していた旧三岳小学校の活用方法がまとまり、新年度から本格的に動き出す。集会施設や老人施設、消防団詰め所など多くの施設を旧校舎に集約し、2020年度に使用開始の予定。市は校舎改修の実施設計費540万円を新年度予算案で計上している。地域と行政が連携し、「小さな拠点づくり」をめざすモデルケースとして注目される。

 市では、譲渡、廃止するなどして、公共施設の適正配置をめざす「公共施設マネジメント」に取り組んでいる。各地で閉校になった小学校の建物、敷地についてもマネジメントの対象としているが、明確な方向性を見いだすのは難しく、足踏みする状態が続いている。

 そんな中で、15年3月に閉校した旧三岳小は、地元で同年9月に三岳小跡地利用検討委員会を立ち上げ、活用方法を検討。管理の効率化といった観点から、地区内の施設数を減らし、三岳小に集約する案が持ち上がり、16年2月に具体案を市に提出した。

 これを受け、市では費用対効果の検証を行うなどした結果、当初の案で出ていたエレベーター設置、診療所の移設、太陽光発電の整備などを省き、コンパクトにした改良案を作成し、検討委などに説明。考えが一致するまで、地元と行政で粘り強く話し合い、最終案がまとまった。

 現構想では、多目的研修集会施設の三岳会館、人権啓発施設の一ノ宮教育集会所、高齢者がサロン活動などに使う一ノ宮老人施設、市消防団三岳分団の消防車庫と詰め所機能のほか、郷土資料室や子ども会金管部の部屋も用意。さまざまな機能を、旧三岳小校舎に集める。

 校舎の耐震性は問題ないといい、今後は新年度に実施設計を行い、19年度に改修工事に着手。20年度には使用開始する考え。移転する跡地については、これから解体なども含め、あり方を協議するという。

 三岳小の統合問題から協議に参加し、跡地利用検討委で事務局長を務める中井美好さん(53)は「10年、20年後の地域のあり方を考えるなかで、施設の無駄を省くことで、将来負担を軽減させる必要があると考え、集約化の考えに至りました」と話す。

 さらに「三岳小は閉校後も年1回、ボランティアで清掃をしており、その際には約120人が駆けつけるほど、みんなに愛されています。以前のように人がたくさん集まり、住民が交流できる場になればいいですね」と今後の展開に期待している。


写真=さまざまな機能が集約される旧三岳小

    

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