福知山市長田野工業団地の一般社団法人日本血液製剤機構(JB)京都工場が、温室効果ガス排出量削減に努め、京都府からこのほど優良事業所表彰を受けた。京セラ、オムロン、任天堂など名だたる企業との同時受賞。今後も「環境のための取り組みを進めたい」としている。
■設備更新や工程改良し3年で5%達成■
府は温室効果ガスの排出量が多い府内の特定事業者に対して、事業者排出量削減計画書と環境マネジメントシステム導入報告書の作成と提出を求め、地球温暖化防止対策への取り組みを促している。
この第2計画期間が14年度から16年度に設定されていて、産業部門の削減目標は2%。JB京都工場(藤井平工場長)は大幅に上回る5%の削減を達成した。
現代医療に欠かせない血漿分画製剤を血液から製造。国内の半数をフル稼働で生産している。14年度にはこの工程上の冷却設備ユニットを、新しい省エネ型に更新。15年度には工場の核心設備となるボイラーを、それまで2トンボイラー8台態勢だったものを、日本サーモエナー社製の最新型3トンボイラー3台に更新した。
また16年度には、配管や器具など全てを100度以上の蒸気で加熱消毒する「排水の不活性化」工程を、検査精度向上により原料血漿の安全性が確認されたことなどから廃止。大幅なCO2排出につなげた。
■環境パトや省エネ提案 従業員も意識高く■
こうした設備投資に加え、ISO推進委員が照明のつけっぱなしがないかや、エアコンは適正温度に設定されているかなどチェックして回る「環境パトロール」を実施。従業員からの省エネ提案制度も取り入れ、一人ひとりが省エネ、環境保護意識を高めている。
藤井工場長は「環境への配慮は地元との共生にもつながる大切なこと。これからも積極的に取り組みたい」と話している。
写真=核心設備のボイラーを最新型に更新し、省エネを進めた
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