京都府福知山市は、福知山公立大学と京都工芸繊維大学福知山キャンパスの連携強化、教育研究体制の充実に向けた「知の拠点」整備構想を策定し、20日に発表した。構想には、公立大学の新学部の設置や財政試算などをまとめている。

　外部有識者らでつくる「知の拠点」整備構想検討委員会（柴田洋三郎委員長）の意見、市民説明会での声、公立大と工繊大の意思も踏まえて取りまとめた。

　両大学を北近畿の地方創生をけん引する知の拠点とし、地域を担う人材の育成、若者の定着、地域活性化などにつなげる考え。

　構想では、2020年度をめどに、公立大に新学部として理工系の「情報系学部」を設置して2学部体制をとり、入学定員も地域経営学部と情報系学部を各100人、計200人とする。

　新学部設置に伴い、3号館（旧成美短期大学部）を新学部棟とするため、成美学園から取得することにしている。

　2学部体制で入学定員が計200人になることを前提にした財政試算では、教職員数の増員、教育研究環境の整備などで支出増になるが、地方交付税措置が拡大し、外部資金を得るなどして、22年度以降は大学経営が自立して安定化するとしている。