福知山市の大橋一夫市長が打ち出した目玉事業として、昨年6月に開所した福知山観光地域づくりセンター。その活動は、これまで市民に見えにくかったが、半年余り水面下で調整していたプロジェクトがまとまり、新年度から本格的に動き出すことになった。三和町大原と上六人部を舞台にした事業と、福知山城活性化のプロジェクトで、2日に開いた海の京都DMO福知山地域本部(福知山観光協会)の役員会で、センターの戦略マネジャーを務める庄田健助さんらが概要を説明した。
■観光地域づくりセンターがプロジェクト■
センターは、市内の観光資源を掘り起こし、新たな視点から磨き上げ、イベントの企画や観光地化に取り組むことで、地域活性化を図る目的で開所。年間100万人の観光客復活を、当面の目標に掲げている。
今年度は市街地、三和町大原、上六人部の3地区に絞り、地域活性化につながる事業を検討してきたといい、それぞれの進ちょく状況や今後の展望などについて、庄田さんと山本美幸センター長が解説した。
大原地区では、ウェディングプロジェクトを検討。安産祈願で有名な大原神社周辺で、地元総動員の温かな結婚式を挙げられるようにする計画。地元の活性化協議会と連携し、ウェディングプランナーの意見も聞きながら、実施に向けて取り組んでいるという。
現在は、絵馬殿でのアウトドアウェディング案が浮上しており、地元の人が作った野菜とおばんざいなどを、ウェディング形式の料理として提供▽大原地区の練り込み行列の一部を、お祝いの音頭として披露▽引き出物などの商品開発-といった多様なプランが出ている。
庄田さんは「地元住民の『移住などで若者を増やし、集落を維持したい』という思いをかなえたい。またユネスコ未来遺産の登録にも挑戦するつもりです」と語り、協力を呼びかけた。
このほか、城の活性化は夜の魅力を高めようと、周辺のライトアップ、市の花で明智光秀の家紋でもあるキキョウの植栽、のぼりの設置を検討。上六人部地区では、古民家を生かした宿泊施設整備、農業体験などのプログラムなどを、事業化する予定という。
新年度には夜久野、大江地域でも場所を選定し、プロジェクトを考える方針を伝え、庄田さんは「地域にお金が落ちたり、移住者が増えたりするような取り組みを、これから実施していきたい」と意気込む。
役員会は、土師のホテルロイヤルヒル福知山&スパであり、地域本部役員と市職員ら20人が出席。海の京都DMOの現状報告、福知山地域本部の規定を協議。福知山地域本部がセンターの事務局を務めていることもあり、概要説明の時間が設けられた。
写真=大原地区でのウェディングプロジェクトについて説明する庄田さん
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