2014年の豪雨災害で大きな被害を受けた京都府福知山市森垣の林道ロクロ線(通称ロクロ林道)の中間部周辺の災害復旧工事がこのほど終わり、がけ崩れなどで堆積していた大量の流木などが取り除かれた。放置すると流木などが下流域に流れ込む恐れがあったため、地元の大堀区自治会が工事をした。「これで地域住民のみなさんにひと安心してもらえる」と胸をなでおろしている。
ロクロ林道は地区の南西部にあり、延長は約2・4キロ。大堀区が管理している。14年8月の豪雨災害では、27カ所で法面(のりめん)や路肩が崩れ、倒木と土砂が道をふさぐなど、全線で大きな被害が出た。
林道の復旧工事は市が国の補助を受けて15年5月から16年1月にかけて実施。崩れた箇所を補強し、土砂や木を取り除いて通行できるようにした。
しかし、林道の起点から約800メートル入った谷筋に、上流から流れてきた木や土砂が大量に積もり、二次災害を引き起こす可能性があった。
このため大堀区では、再び豪雨災害が起きて堆積した木などが林道沿いに流されることを警戒し、区の今年度事業で復旧工事を計画。今年8月から約1カ月間にわたり、谷筋約100メートル区間で木や土砂の除去作業などをして、安全にした。
10月に超大型の台風21号が接近した時は林道沿いの数カ所が崩れたが、大きな被害は出なかった。
大堀区の河谷寅夫会長(63)は「府に木の除去をお願いすることも考えましたが、再度災害が起きたら大変な事態になるので、早急に工事に入れるよう大堀区で行うことにしました。これからも国や府、市と力を合わせ、復旧に取り組んでいきます」と話している。
このほか林道周辺の渓流では、府が木製の治山ダム建設工事を進めているが、周辺の山にはまだ多くの倒木や崩れた所があり、今後も関連の工事が必要になる。
写真上=林道の中間部周辺には大量の流木などが堆積していた
写真下=撤去後は木などが下流域に流れる危険がなくなった
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