台風21号の襲来から1週間。京都府福知山市では、大江町や石原地区周辺などの民家、田畑などに大きな爪痕が残った。農業関係では、農地の土砂の流入などが13件発生し、農道などの農業用施設は28件が被災(30日現在)した。今年は冬に雪害に見舞われた農家も多く、傷が癒えぬうちにまたも損害を受け、頭を抱えている。
冠水した農地は671ヘクタール。収穫前の小豆や茶、万願寺甘とうなど37・55ヘクタール、パイプハウス61棟、農機具倉庫3棟、製茶工場3件が被災した。
冬季の雪害のほか、過去の水害でも被害に遭っている戸田の福山壽さん(70)経営の「ふくやまファーム」は、イチゴを育てていたハウス5棟が浸水。年末までの収入源だというダイコン、ハクサイそれぞれ1万5千〜2万株もほぼ全滅し、ハウス近くの店もつかった。
従業員8人と協力し、店内を掃除したり、ホースでイチゴを水洗いしたりしている。30日朝には、雨がこれ以上入り込まないようにと、泥が残る中、ハウスのビニールを張り直す作業をした。
イチゴは9月に苗を植えるため、今の時期は苗がない。ビニールなどの農業資材も品不足になる可能性が高い時期だという。
福山さんは「農業は、農作物がとれないと収入がストップしてしまう。これだけ再々被害に遭うと、後継者が育つのも難しくなってしまう」と危惧している。
写真=ハウスにビニールを張り直す作業をした(30日戸田で午前8時40分ごろ)
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