台風21号の影響で京都府福知山市の大江町内は大きな被害を受けた。由良川からの出水や内水被害で各地の道路は冠水し、家屋が浸水。一時は道路が寸断され、「陸の孤島」となった所もあった。24日午前10時時点では、大江町内の国道175号や府道舞鶴福知山線など主要な道路は通行可能となっているが、泥やがれきなどが堆積している箇所もあり、通行や歩行に注意が必要となっている。
まちの中心部にあり、これまで幾度となく浸水被害に遭ってきた河守新町では、多くの民家などがまたも床上浸水した。
近くを流れる由良川には堤防が築かれているが、今回の台風は由良川からの越水ではなく、地区周辺を流れる小河川による内水が原因とみられる。
住宅が床上約30センチの浸水被害を受けた中島均さん(76)によると、22日夜から自宅周囲に水がつき始め、午後11時ごろに避難所となっている波美の大江中学校へ妻と一緒に身を寄せた。自宅に水が入ってきたのは23日早朝で、水かさが一番高かったのは昼ごろとみられる。
地区内には自宅の上階に避難している人もいたため、同日昼には消防団員が舟を使い、河守新町隣の河守清水の女性たちが作ったおにぎりを届けた。
夕方には避難者の一部の人たちが、水がひいた自宅に戻り、片付けや掃除を始めた。
中島さんは2002年に現在の場所に自宅を建てた。以後今回を含め4回浸水被害を受けている。「もう本当に嫌になります。堤防ができても内水被害があっては何にもならない。排水ポンプを設けるなど、早急に対策を立ててもらいたい」と話している。
写真=浸水した河守新町の民家に、おにぎりを届けるため舟で向かう消防団員(読者提供)
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