京都府福知山市戦没者追悼式が19日、中ノの市厚生会館で営まれた。遺族や来賓ら約350人が参列し、戦争によって命を奪われた3500人余の冥福を祈るとともに、心を静めて恒久平和を願った。市主催。

　午前9時30分に開式した。白と黄の菊の花で飾られた壇上中央に、戦没者追悼の標が立ち、全員で静かに黙とうを捧げた。

　式辞に立った大橋一夫市長は「戦後72年の歳月が経ちましたが、当たり前に享受できている平和、繁栄は、戦没者の重く尊い犠牲、遺族の深い悲しみと幾多の苦難の上に築かれてきたことを、絶対に忘れてはなりません」と述べた。

　また一方で、「世界各地では、いまも武力衝突やテロが後を絶たず、多くの人が苦しみのなかにあります」と世界情勢にふれ、「二度と悲劇を繰り返さないことを誓い、平和の実現に向けて努力をしていきたい」と力を込めた。
　来賓や市遺族会長の芦田則男さん（81）＝新庄＝、遺族代表の榎原俊一さん（79）＝榎原＝の追悼の辞のあと、戦争の悲劇を二度と生まないことを固く誓い、花を手向けた。


写真＝約350人が参列して不戦の誓いを新たにした（19日午前9時35分ごろ）