大型の台風18号が17日深夜、京都府福知山市に最接近した。台風本体の雨雲による雨は午後6時ごろから本格的に降り始め、翌朝までの12時間に市北部の坂浦で176ミリ、市街地の荒河では127ミリの降水量を記録した。最大瞬間風速は13・2メートル(17日午後11時35分)。市は土砂災害が発生する恐れがあることから市全域に避難勧告を発令した。北部地域を中心に各地で床下浸水や道路の冠水による通行止め、土砂崩れなどの被害が相次いだほか、鉄道が運休し、イベントが中止、延期になるなど影響が出た。
台風の接近に伴い、災害警戒本部を設置していた市は、同日午後1時に市全域(3万6131世帯、7万9145人)に避難準備・高齢者等避難開始を発令。同9時に夜久野地域、同9時40分に旧福知山地域と大江地域、同11時に三和地域に避難勧告を発令し、全市域に及んだ。18日午前6時30分に解除した。
■188人が避難■
また、17日午前10時に市全域49カ所の広域避難所を開設。ピーク時の午後11時には121世帯188人が身を寄せた。午前中に日新地域公民館に避難した石原の住民は「以前に台風による豪雨で家に水が入ったことがあり、今回は強風の影響も気がかりだったので、早めに来ました。避難をするのは3度目です」と不安な表情を見せていた。
降り続く雨で、一部の河川の水位も急激に上昇。牧川沿いの牧(上川口観測所)では午後11時に氾濫危険水位の2・1メートルを超える3・67メートル、和久川の榎原(上豊富観測所)で同10時に氾濫危険水位の1・1メートルに達した。このほかにも氾濫危険水位の手前の避難判断水位を上回った河川があった。
雨は特に市の北部地域で多く降り、各地で被害が相次いだ。市によると、床下浸水は27戸(19日午前9時現在)に及び、大呂の1世帯では裏山が崩れ、家屋内に土砂が流入した。家族2人にけがはなかった。
増水により、小田の牧川にかかる流れ橋「柿本橋」が流され、大江町公庄の小河川にかかる橋が陥落した。由良川沿いの府道や大江町、市北部の市道では、河川の増水や土砂崩れ、のり面崩壊で通行止めが続いた。
写真=牧川の増水で流された小田の柿本橋(18日午前8時20分ごろ)
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