地震、水害の複合災害を想定した大掛かりな地域防災訓練が3日、京都府福知山市猪崎の由良川河川敷グラウンドを主会場に、市内各地で繰り広げられた。行政、運輸、医療などの防災関係機関や住民らが一体となって避難、救助、支援などの訓練をして、大規模災害に対する備えを身につけた。
グラウンドでの訓練には市、国、府、陸上自衛隊、消防署、消防団、警察、JRなど26機関の関係者や市民ら約980人が参加。想定最大規模の降雨があり、由良川で洪水が発生、更に三峠断層による震度7の直下型地震が起きたとの想定で行った。
今回は初めて府県を越えた広域連携訓練も実施。兵庫県の消防防災ヘリコプターで、丹波市から支援物資を運び、会場で受け入れた。
地震で倒壊した家屋からの救出訓練では、陸自第7普通科連隊や福知山警察署、市消防本部が連携して取り組んだ。家屋のがれきなどを取り除いたあと、家の中から負傷者を見つけ救出した。
市民による救出訓練もあり、昭和学区8自治会の自主防災組織のメンバーたちが壊れた家の瓦を取り除いたり、負傷者を担架で運んだりした。
このほか土のう作り体験では、会場に訪れた人たちがスコップを使い袋に土を詰めて運んだ。
土のう作りなどを体験した土井征男・西小谷ケ丘自治会長(72)は「3年前の豪雨災害で地区でも水がついて以来、住民の防災意識が高まっています。万が一の時にはきょう体験したことを生かしたい」と話していた。
■ボラセンターの立ち上げ運営訓練も■
また市災害ボランティアセンターの立ち上げ・運営訓練が同日、駅前町の駅北広場で行われた。
センターの運営委員、市社協職員、市民サポーターのほか、駅前町自治会の住民ら総勢約80人が参加。迅速な復旧活動ができるよう、被災者ニーズの把握からボランティア派遣までを習得した。
写真上=兵庫県の消防防災ヘリで支援物資を受け入れる訓練もあった
写真下=地震で倒壊した家屋から負傷者を救出
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