昨年度から2019年度までの4年間で「全事業の棚卸し」に取り組む京都府福知山市は、駅前町の市民交流プラザで26、27両日に公開事業検証を行った。27事業について外部有識者らが2班態勢で検証。今後も「現行通りで良い」という意見が多数を占めたのは、施設マネジメントなど4事業だけで、ほかは「あり方の見直し」「実施方法の見直し」との声が多かった。
全事業棚卸しは約1千事業が対象。昨年度に100事業を終え、今年度は390事業に着手している。このうち公開検証では、市民に関心が高そうな除雪関連、妊婦健康診査など27事業を抽出し、5人ずつの2班に分かれて検証していった。
元内閣府参事官の伊藤伸さん、小村雄大さんが両班のコーディネーターを務め、行政改革推進委員長の上村敏之さんと委員、外部有識者が検証委員として参加。市の担当部署から事業内容を聞き取り、質疑応答や議論をした。
旧市街地中心部にある御霊公園福知山パーキングの駐車料金を最初の1時間無料にし、回遊性の強化を図る「城下町福知山・まち歩き観光促進事業」では、事業の効果として、利用台数が11年度から14年度までの平均3万4300台に対し、昨年度は40%増加したことなどを産業振興課が説明した。
ただし、無料分の経費は市が負担しており、「本来の目的に合った効果が出ているのか、誰をターゲットにしているのかなど、しっかり考えないといけない」といった意見があり、「あり方の見直しが妥当」と判断する委員が大半だった。
これらの主な意見は、9月初旬の行政改革推進委員会で、非公開の事業分も含めて報告され、来年度以降の予算に反映させる。事業の無駄を省くなどして、効率的なものに作り変えると同時に、歳出額の削減にもつなげる。
写真=担当課に質問をぶつける検証委員
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