高額の現金を引き下ろしに来た70歳代女性を説得して、特殊詐欺被害を未然に防いだとして、京都府警福知山署(山田健一署長)は20日、京都銀行福知山支店の行員3人に感謝状を贈った。さらに、同支店には府警本部特殊詐欺総合統括官から感謝状が贈られた。
狙われた女性は6月6日ごろから、介護施設関連会社の役員などを名乗る男らから複数回電話を受け、「本人などしか使えない老人ホーム入所優待券の権利を、他人へ不正に譲ったため、契約違反になる。このままだと詐欺罪になるので、名義貸しの違約金が必要」と脅された。
女性は14日、姉に渡すという名目で現金300万円を引き出そうと支店を訪れ、窓口担当の足立和代さんが不審に思い、詳細を訪ねた。ところが女性の回答は要領を得ないため、業務課長の松井真子さんに対応を引き継ぎ、松井さんは応接室で説得を試みた。それでも女性は「姉に渡す」とかたくなに主張。営業渉外担当で女性と面識があった木下透さんにも説得を頼んだ。
木下さんが、過去にあった特殊詐欺の手口などを交えて女性と話すと、女性は経緯について話し始め、だまされていたことに気付いたという。
支店から同署へ通報し、駆け付けた警察官らと女性はだまされた振り作戦をすることにし、現金を受け取りに来た男をその日のうちに逮捕することができた。
村上央支店長は「お客様の財産を守るという使命が果たせて良かったです。引き続き被害防止に努めたい」と気を引き締めていた。
写真=感謝状を受け取る村上支店長と、木下さん、松井さん、足立さん(右から)
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