国蝶で、「森の宝石」と言われるオオムラサキの人工飼育を続ける京都府福知山市厚中問屋町の大地洋次郎さん(76)方で6日、羽化が始まった。第1号は雄で、飼育小屋の中を優雅に飛び回っている。
大地さんは17年前から、自宅の敷地内に建てた頑丈な小屋の中で、卵から幼虫、さなぎ、成虫へと育てている。
今年の羽化は昨年と比べ3日遅い。第1号は6日正午ごろ、さなぎから蝶になった。光沢のある青紫色の羽を広げた大きさは12〜13センチ。幼虫の食草となるエノキや木の丸太に止まっては、大地さんが作った餌の人工樹液を吸っている。
昨年は約300羽が羽化。今年は約400羽が成虫になると見込む。羽化は7月中ごろまで続く。成虫は同月初めごろからエノキの葉に卵を産みつける。
大地さんは「今年は冬が寒かったので、うまく育つか心配していましたが、例年通り美しい姿を見せてくれ、ほっとしています。命の尊さとともに、夏がやって来たと感じます」と話している。
また「オオムラサキは数が減り、めったに見られないので、興味のある人はぜひ見に来てください」と話している。
写真=光沢のある青紫色の羽を広げるオオムラサキ
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