京都府福知山市三和町の特産品である「三和ぶどう」を継承し守っていこうと、千束の福知山高校三和分校(志賀正史副校長)農業科は、2年前から地元の人に教わりながらブドウ栽培に取り組んでいる。15日には芦渕に借りているブドウ園で芽の誘引と芽かき作業をし、栽培に必要な技術を習得した。
同町では大身、友渕などでブドウ栽培が盛んで、収穫時期には全国各地から注文が入るほど人気がある。ここ数年は合計約20トンを収穫しているが、老木化や作り手の高齢化、後継者不足などから、生産量は減りつつあるという。
こうした中で、同分校は地域の特産品作りを継承しようと、2年前、生産者が高齢のため廃園を考えていた広さ4・5アールのブドウ園を引き継いだ。以来、農業科の生徒がここでマスカットベリーA12本を栽培し、技術を習得している。
芽の誘引作業は、良い実がなるように新しく出た芽を望ましい方向へ誘導するもので、折れやすいため難しい。15日は生徒8人がブドウ園を訪れ、友渕でブドウ栽培をする大原野開発生産組合の高根利数組合長から指導を受けた。
高根さんは「1本の枝からは1つの芽だけになるようにして」などと芽かきの説明をし、折れないように力を加えて誘引していく方法を実演。このあと生徒は、苦戦しながらも、芽が横へ広がるよう、張られたロープに固定具で止めていった。
岩崎湧大君は「芽が折れないように持つのが難しいです。おいしいブドウが出来たら食べてみたいです」と作業に励んでいた。
今後、花が咲く時期に種ができないように処理するなどして育てていく。
写真=折れないよう慎重に芽を誘引した
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