国土交通省は、小型無人機・ドローンを河川管理に活用するプロジェクトを進めており、24、25両日に全国初の実証実験を京都府福知山市大江町河守の由良川で行った。搭載する航空レーザー測量機器で河川水面下や堤防の正確な状態をつかむことができ、迅速で効果的な保守管理と災害復旧に役立つという。
公募で集まった航空測量やIT分野の科学技術を持つ民間事業者らと協力して進める「革新的河川管理プロジェクト」の一環。従来のセスナやヘリでの航空レーザー測量はコストがかかり、調べたい箇所が局地的な場合や、調べたい時にすぐにできない課題があったため、ドローン活用への期待は大きい。
実証実験は、株式会社アミューズワンセルフ(本社・大阪市中央区、佐野ひかる社長)、株式会社パスコ(本社・東京都目黒区、古川顕一社長)の共同チームが実施。共同チームは、河川管理に役立つ機能を備える航空レーザー測量機器を小型化して搭載するドローンを開発している。
実験を公開した25日には、行政や測量会社などの約120人が訪れた。
強風のため飛行は中止したが、ドローンの概要説明と24日に飛ばして取得した堤防断面図などの計測データをモニターに写して解説した。
これとは別に、被災後の河川状況を素早く確認できる全天候型ドローンの試験飛行を行った。
国交省水管理・国土保全局河川保全企画室の佐藤寿延室長は「日常的な河川管理も、災害時の情報収集でも、早く、正確に知ることでその後の対応に差が出る。早期の実用化につなげたい」と話していた。
写真=河川管理用ドローン(左)と全天候型ドローンについて開発チームが説明。関心が高く多くの人が訪れた
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