京都府福知山市拝師、臨済宗南禅寺派福聚寺(大紫磨寿紀住職)で16日、如意輪観世音菩薩が御開帳された。12年に1回、酉年に行われる。参拝した地域住民たちが久しぶりに菩薩を見て、手を合わせた。
この地域で約300年前に、大火が発生、疫病も大流行した。このため住民たちは、霊験あらたかな観音菩薩を信仰。観音堂の中央、厨子の中に行基が作ったとされる高さ約50センチの像を安置した。
山崎の3自治会が中心となって堂を管理していて、法要では参拝者の代表4人が扉につながるひもを引っ張って開帳した。
このあと大紫磨住職(44)の先達で般若心経を唱え、婦人たちによる御詠歌奉納もあった。大紫磨住職は法話で、観音信仰のいきさつを説明したうえで、「12年に1回のご開帳なので、健康などいろいろな願いを唱え、御利益をいただいてほしい」と呼びかけた。
法話のあと、参拝者たちは改めて菩薩に近づきじっくりと顔などを眺め、手を合わせていた。
御開帳はこの日だけで、法要が始まってから約5時間後に再び扉が閉められた。
小林善朗・拝師自治会長(65)は「菩薩は傷みが少なく、色あせしておらず、今回も立派な姿を見ることが出来てよかった」と話していた。
写真=御開帳された如意輪観世音菩薩
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