約600枚の棚田がある京都府福知山市大江町毛原に、新しい水車小屋が出来た。大きな羽根車が取り付けられていて、小屋の中で精米、製粉ができる仕掛けになっている。周囲に広がる棚田をバックに、昔ながらの農村風景をつくり出す。
現在建っている場所には、1999年に府の事業による木造りの水車小屋(広さ5・6平方メートル)があったが、長年の活用で老朽化していた。
このため地元住民でつくる「毛原の棚田ワンダービレッジプロジェクト」(水口一也代表)が、今後1千年続く里づくりのための活性化計画の一事業として、新たに小屋を造ることを計画。工事費は約215万円で、農林水産省の美しい農村再生支援事業の補助を受けて建てた。町内の工務店が手掛けたが、地元の人も整備に協力した。
以前のものと比べ2倍近い広さの約9平方メートル。高さは約3メートルで、羽根車の直径は約2・4メートルある。近くの小川からパイプでひいた水で羽根車を回し、その力で小屋の中の杵が動いて、石臼の中に入れた米などがつける。
水車を使っての精米などには時間がかかるが、地元では体験イベントで使うことができればと考えている。
水口代表(58)は「地区のシンボル的存在になればうれしい。ぜひ多くの人たちに見に来てもらい、昔ながらの農村の雰囲気を体感してほしい」と話している。
写真=完成した水車小屋。近くの小川から水を引き、羽根車が回る
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