京都府福知山市を代表する春の味覚・報恩寺産タケノコの出荷が21日から始まった。今年は収穫量が多いとされる表作。初日から報恩寺の集荷場には、例年を上回る大物が次々に持ち込まれ、生産者は豊作に期待を込めた。
報恩寺のタケノコ栽培は約200年の伝統がある。軟らかくて「えぐみ」が少ないと人気が高く、贈答品に使う人も多い。竹林の世話に手がかかり、高齢化で生産規模は急速に縮小してきて、現在は報恩寺筍生産グループ(大槻久雄代表、85戸)が計約10ヘクタールの竹林で栽培。グループのメンバー10人程度が出荷作業をしている。
初日は生産者が午前8時からタケノコを持ち込み、グループのメンバーが、全部土の中に埋まっている「上」、穂先だけが地表に出た「中」、3分の1程度が地表に現れている「小」の3種類に分けたあと、丁寧に箱詰め作業をした。中には長さ約20センチ、重さ約700グラムの大きなものもあった。
大槻代表(85)は「今季は雪が多かったですが、地中は温かで、形が良く大きな物が育っています。幸先のよいスタートになりました」と喜ぶ。
裏作の昨年は収量が20トン程度にとどまったが、今年は30トンを見込む。集荷は5月10日までの予定。福知山や舞鶴市の市場に出荷するほか、集荷場で小売りもする。
販売時間は午前8時から1時間30分ほど。集荷が少ない場合は早く終わる。休む日もある。問い合わせは集荷場、電話0773(32)0334。
写真=集荷場に持ち込まれたタケノコをランク分けする生産グループメンバー(21日午前8時ごろ)
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