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両丹日日新聞2017年2月27日のニュース

桜の名所復活へ、まず一歩 福知山城公園で植樹

0227sakura.jpg 福知山城を再び桜の名所にしようとする取り組みが本格的に始動した。福知山市内の有志でつくる「お城に花を咲かせましょう実行委員会」(吉田博会長、7人)は26日、城周辺にシンボルツリーとなる2本のギオンシダレザクラを植え、現地説明会、文化講演会も開いた。

 かつて春になると大勢の花見客でにぎわった福知山城周辺の桜だが、災害の影響を受けたこともあって、今では1986年(昭和61年)の天守閣再建当時の約4分の1となる31本が残るだけになっている。

 吉田会長(66)らは、以前から桜の植樹を市に要望してきた。自分たちでも植樹を進めて「次世代のために桜の名所を」と、2月1日に実行委員会を結成。今回の植樹は、その活動の第一歩となった。

 これに市も応えて、京都府の事業を利用し、1本の桜の木を植えることを昨年12月に決定。さらにこの活動に賛同した日本各地の桜の保存活動をする「桜守」の佐野藤右衛門さん(88)=京都市=が、育てた桜を1本、実行委員会に寄贈した。

 植樹式には、関係者や市民ら約80人が訪れた。大橋一夫市長や吉田会長、佐野さんらが、木の根元にスコップで土を入れて植樹を祝い、植えた桜がしっかりと春に開花することを願った。

 植えた場所は、城公園の昇龍橋近くと天守閣の入り口付近の2カ所。高さは8メートルほどあり、2本とも円山公園(京都市東山区)の桜の子孫だという。

 佐野さんによる現地説明もあり、ギオンシダレザクラについて「今年の春は咲きますが、福知山の水に慣れるまで2年、ここの土になじむまで5年かかる」と話し「みなさんにはそれまでしっかりとお世話を」と要望した。


写真=植えたギオンシダレザクラを見ながら成長を祈る実行委員ら

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