福知山市大江町の昔の風景を撮った白黒写真をカラー化した作品や懐かしい8ミリフィルムの発表・観賞会が24、25両日、金屋の京都府立大江高校(永井正樹校長)で開かれる。カラー化はビジネス科学科の生徒たちによる取り組みで、かつての情景を生きいきとよみがえらせている。
地域の有形、無形の文化資源をデジタル化して保存、継承していく「映像ミュージアムプロジェクト」。今年度から2、3年生でマルチメディアコースを選択している生徒23人が取り組んだ。
白黒写真のカラー化は昨秋から、徳島大、京都工芸繊維大の准教授、教授、学生らの協力を得ながら進めてきた。
使用した写真は蓼原の三光堂写真館が保管していた乾板からおこした画像12枚。昭和初期から中期にかけて、旧大江町内の百貨店(商店)の店先、家庭での食事風景、大江音頭を踊る女性たち、由良川に浮かぶ木舟などを写している。
生徒たちは、事前に三光堂の店主、新治貢さん(75)から、写真が撮られた当時の様子を聴き、コンピューターの画像処理ソフトを使って、空や地面、木々、人の肌などを細かく色付け。落ち着いた色調に仕上がった。
発表・観賞会は、白黒とカラー化した写真を一緒にパネルに貼って展示。町内の住民から提供を受けた8ミリフィルムの観賞会もする。結婚式や宮参りなどの様子を撮影したもので、25日午後1時から3時まで上映する。
同3時30分からは生徒たちがカラー化した作品について解説する。このほか白黒写真をカラー化する体験コーナーも設ける。時間は午前10時から午後3時まで。
両日ともカラー化した作品の展示は午前10時から午後5時まで。観賞無料。京都工芸繊維大の大学院生がバーチャルリアリティー(仮想現実)技術を駆使して取り組んだ由良川の映像も両日、専用ゴーグルを使って見ることができるようにする。
2年生の渡辺翼君は「カラー化の作業は時間がかかり、集中力が必要となりましたが、納得いく作品に仕上げることができました。昔の大江の様子を多くの人たちに知ってほしい」と話している。
写真=パネル1枚ごとに、白黒とカラー化した写真を貼り付けて展示する
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