厄をはらい一年の安泰を願う催しが、節分の3日、各地の神社や寺院などで行われた。訪れた人らは鬼に向けて豆をまいたり、福を授かったりしていた。京都府福知山市三和町大原の大原神社(林秀俊宮司)では、夜に節分行事の追儺(ついな)式があった。地元有志でつくる「大原話し合いの会」と福知山公立大生が扮する鬼6匹が現れ、訪れた約300人が豆をまいた。
林宮司が祝詞をあげて四方に桃の矢を放って厄払いをし、参拝者らが良い一年を過ごせるように祈願。このあと、宮司らが境内に向かい「鬼は内、福は外」と掛け声を上げて豆をまくと、爆竹の音とともに鬼が現れ、豆に打たれながら本殿へ逃げ込んだ。
鬼は神様の力で改心し、福の神となって現れ、景品付きの福豆を本殿前に集まったたくさんの参拝者らへ向けて投げた。
両手いっぱいになるほど福豆を手にした田中翔君(細見小3年)は「いっぱい豆が取れてうれしかったです」と笑顔を見せていた。
大原神社の掛け声は、昔から一般的なものとは逆に「鬼は内、福は外」。かつてこの地を治めた綾部藩主・九鬼候への配慮だとも言われている。
午前中には境内社で鎮火(ほしずめ)祭があり、古式にのっとり一年の無火災を祈願した。
写真=景品付き福豆を投げる福の神ら(大原神社)
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