京都府福知山市猪崎、三段池公園内の市児童科学館(辻本勝館長)で、「宇宙なのはな」が次々と花を咲かせている。これは約1カ月半にわたって国際宇宙ステーションに保管された種から育てた菜の花。科学館と三段池公園総合体育館をつなぐ暖かな連絡通路内にプランターを置いており、春の雰囲気を漂わせている。
種子は、宇宙開発に関わる科学技術の調査研究をする一般財団法人日本宇宙フォーラム=東京都=が、宇宙への関心を高めてもらう教育の一環として、全国各地の科学館など約130カ所へ昨年秋に配布した。
フォーラムによると、国内の種苗会社が販売している種子約1万5千粒を、昨年3月下旬に米国フロリダ州から打ち上げられたシグナス補給船運用5号機に積み込み、高度約400キロの軌道を飛ぶ国際宇宙ステーション(ISS)に運んで、日本実験棟「きぼう」に保管された。ドラゴン補給船運用8号機で昨年5月中旬に地球に帰還した。
約40粒の配布を受けた同館では、11月初旬から市植物園にも教わりながら栽培。プランターは連絡通路内に3個、体育館前に2個を置き、それぞれ6、7株が順調に育つ。連絡通路内のものは1週間ほど前から開花し始めた。体育館前のものもたくさんつぼみを付けている。
観察を続ける職員は「宇宙の旅をしてきた菜の花なので、成長を楽しみにしながら定期的に水をやり、肥料も与えるなど世話をしています」と話す。2世が採種できれば、市植物園で続けて栽培してもらうことを考えている。
写真=児童科学館と体育館の連絡通路内で咲いている宇宙なのはな
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