JR西日本福知山支社は14日、京都府福知山市半田の福知山電車区内にある実設訓練センターで、列車と自動車の衝突事故を想定した対応訓練をした。関係機関と連携した合同訓練で、本番さながらの緊迫感が漂う中、救出や救護をし、いざという時に備えた。
2005年に多数の死傷者を出した福知山線尼崎列車脱線事故の教訓を踏まえたもので、今年で10回目の訓練。併発事故の阻止と人命最優先の対応ができるよう取り組んでいる。
訓練は福知山支社が福知山消防署、福知山署に協力を呼びかけて取り組み、総勢約100人が参加した。
山陰線の新庄踏切内で、立ち往生した軽自動車に4両編成の普通電車がぶつかり、乗客20人のうち10人が負傷、軽自動車の2人も重傷を負ったという想定で行った。
訓練センターで、実際に線路上に軽自動車を置き、列車を走行させた。列車は非常ブレーキを掛けたが間に合わず、車をひきずったまま進んで止まった。直後に、乗務員が発煙筒で後続列車に危険を知らせるとともに、支社の運輸指令に報告を入れた。指令からは警察、消防に出動を要請。支社員と関係機関の人らが現場へ急行し、連携しながら負傷者の救出、救護活動などにあたった。
負傷者を搬送する優先度を決めるトリアージや、大型の油圧器具で軽自動車のドアを取り外す訓練などもした。参加した福知山支社の社員は「負傷者の情報確認などをしましたが、貴重な体験になりました」と話していた。
写真=電車内から負傷者を担架で運び出す参加者ら
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