福知山市牧の農業生産法人味歩里（牧晴喜社長）がつくる米が、京都府代表の「皇室献上米」に選ばれ、天皇陛下の元に届けられた。福知山市内（旧3町地域を含む）からの選出は17年ぶり。

　皇居で11月23日に行われる実りに感謝する新嘗祭のために、各都道府県で選ばれた米と粟が毎年献上されている。

　味歩里では、今春から献上米を栽培する専用の田を用意し、1アールでコシヒカリを栽培。一粒一粒選りすぐった一升を、指定の桐箱に納めた。粟も畑5アールで丹精を込めて育てた。牧社長が10月28日に皇居であった新嘗祭献穀献納式に出席して、天皇陛下に献上した。

　味歩里は、下川口地域の農業を守る受け皿として、地元出資により07年に設立された。今年の下川口地域文化祭で献上米に選ばれたことを地域住民に報告し、下川口地域活性化委員会（赤井信吾会長）から感謝状を受けた。

　牧社長は「誠実に農産物をつくってきたことと、地域農業を大切にしてきた下川口全体を認めていただけたと受け止めています。多くのみなさんのおかげです」と感謝する。


写真＝皇室献上米に選ばれた味歩里のコシヒカリ。後ろは献上用の桐箱