木のせんてい作業中に心肺停止した高齢男性に、従業員が適切な救命処置をしたとして、福知山市消防本部は8日、京都府福知山市篠尾の天藤製薬(大槻良三社長)に感謝状を贈った。同社は毎年、従業員を対象に救命救急講習をしており、AEDを設置し救急処置ができる人がいることを示す「AEDステーション」の事業所認定も市から受けている。こうした日ごろの救命救急に対する取り組みが功を奏した。
市内の事業所から派遣された男性(69)が10月3日、長田野町の福知山工場通路沿いの植木をせんていするため、脚立を並べて板を渡し、高さ約2メートルの所で作業をしていて、足場から転落した。
近くで一緒に作業していた天藤製薬の木村昌司さん(60)、塩見拓史さん(49)、池田英明さん(44)が気づいて駆け寄ると、男性は心肺停止の状態だったため、すぐに木村さんが胸骨圧迫などの心肺蘇生を開始。塩見さんは工場の事務所へ連絡するとともに、会社に設置してあったAEDを搬送。池田さんは119番通報をした。
事務所にいた立道宏規生産本部長(55)、鮫島輝行生産管理部長(51)、高山祥平さん(39)も現場へ急行。それぞれ現場の安全管理や救急車両の誘導にあたるなどした。
6人の迅速な連携により、男性は救急車が到着するまでに意識が戻り、一命を取り留めた。現在も入院をしているが、目立った外傷もなく回復に向かっているという。
感謝状の贈呈は市消防本部の鈴木秀三消防長が福知山工場を訪れて行われ、救命対応した6人が出席。立道本部長は「素早く対応できて良かったです。今後も従業員の講習に取り組んでいきたい」と気を引き締めていた。
写真=鈴木消防長(中央)から感謝状を受け取った福知山工場の従業員ら(左から、高山さん、池田さん、立道さん、鮫島さん、木村さん、塩見さん)
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