31日未明に石場で発生したクマによる負傷事故で、福知山市役所内での情報伝達が滞り、周辺自治会や学校への周知が遅れていたことが分かった。

　事故発生から約20分後の31日午前0時47分に被害男性を救急搬送した消防から市役所林業振興課の担当職員に「人がクマに襲われて負傷した」との第一報が入った。午前4時11分には市役所宿直からも連絡を受けたが、林業振興課内で情報共有できたのは職員が出勤し始める午前8時以降で、その後の対応が遅れた。

　事故発生現場は国道429号から北の集落へ少し入ったところで、約1キロの距離に上豊富小学校がある。31日朝時点ではクマのことが学校に伝わっておらず、児童は通常通り登校した。帰りは集団下校をした。周辺自治会への連絡も遅れた。

　市林業振興課は「しっかりと情報共有をしていれば、朝の通学時にも注意の呼びかけは間に合ったはず。横の連携を見直したい」としている。