京都府福知山市の市災害ボランティアセンター(社会福祉協議会内)は29日、大江町蓼原で、被災した現地でボランティアセンターを立ち上げる訓練をした。社協職員、センター運営を手伝う市民ボランティア、地元住民の計約60人が参加して、被災者ニーズの把握からボランティア派遣までを実践の中で習得した。
立ち上げ訓練は、センター運営スタッフとなる市民サポーターを養成する連続講座の一環として行った。
蓼原地区の広範囲が甚大な浸水被害に遭い、蓼原公会堂に現地センターを開設するとの想定で訓練。被害状況の確認、地元と市行政との調整を経て現地センターを開設し、ボランティア受け付け看板、シャベル、バケツなどの必要資材を持ち込んだ。
蓼原自治会(立井均自治会長)は組長経由でまとめたニーズと要支援者の情報を、立井自治会長が現地センターに伝えた。
市民サポーター養成講座の受講者たちは、センター運営を体験。社協職員たちと一緒にボランティア役を迎え、「個人ですか? 団体ですか?」と尋ねたり、「(ボランティアの名札にマジックで書く)名前はカタカナで大きく書いてください」など声をかけて誘導し、ニーズに沿ったマッチング、活動場所への送り出しまでをした。
このほか、ボランティア活動中に負傷者が発生するなど突発のケースも盛り込んで緊張感をもって臨んだ。
社協の松田規会長は「何があるか分からないからこそ、より状況を細かくして訓練をすることが重要」と話す。立井自治会長も「被災者ニーズをどうやってうまくまとめていくかが大切だと思った。要配慮者の再確認もできた」と語った。
写真=社協職員と市民ボランティアがセンター運営をした
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