京都府福知山市大江町金屋、大江高校(永井正樹校長)ビジネス科学科の2、3年生たちが、昔の市内の風景や日常生活の様子をとらえた白黒写真をカラーにし、後世に残していく作業を進めている。技術をしっかりと身につけたうえで、今後は市民から寄せられた白黒写真をカラー化し、校内で展示する計画を立てている。
同校では今年度から、地域の有形、無形の文化資源をデジタル化し、保存、継承していく取り組みを始めていて、ビジネス科学科2、3年生で、マルチメディアコースを選択している生徒24人が、大学の協力を得ながら、学習している。
白黒写真のカラー化もその一つで、20日には同コースの2年生13人が徳島大大学院の佐原理准教授(38)、京都工芸繊維大の池側隆之准教授(48)と徳島大の学生4人から画像処理の指導を受けた。
今回使用した写真は町内の写真館が保管していた乾板からおこした画像13枚。女性たちが水路で米をとぐ様子、街中の商店、家庭での食事風景などで、生徒たちは処理ソフトを使い、人物の肌や地面の土、屋根瓦などに色を付けていった。
事前に写真館の店主から被写体について聞いた話を基に、時代背景を調べ想像も膨らませながら作業をした。
■来年、校内で展示も■
今回の写真だけでなく、今後は市民から古い白黒写真を募ってカラー化し、来年1月か2月ごろに、それらを校内で展示、多くの人に見てもらう。
2年の吉見優希君は「これまで白黒写真はあまり見る機会がありませんでしたが、カラーにしていくと、その時代に入っていくような気分になります。撮った人の気持ちを形にできるよう、しっかりやっていきたい」と話していた。
佐原准教授は「写真の一つひとつの場所には、当時の人たちが大切にしていた思いが込められているので、それに気付くことで、地元の人たちとのつながりを持ってほしい」と期待している。
写真=白黒写真に色を付ける作業を進める生徒たち
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