京のブランド産品となっている黒大豆の「紫ずきん」の収穫が最盛期を迎えている。一般の豆に比べてサヤや粒が大きく、もちもちとした食感と濃い甘みが特長で、枝豆として人気が高い。主産地のひとつ福知山市内では、農家が鮮度に気を配りながら作業に追われている。京阪神や東京の卸売市場に出荷する。
枝豆の薄皮がうっすらと紫色で、豆の形が頭巾のような形のため「紫ずきん」と名づけられた。1996年に京のブランド産品として認証され、京都府や各市町、JAが協力して産地育成を進め、現在は府内各地の51ヘクタール余りで栽培している。需要に応えるため、08年に極早生品種が開発されたことで長期間出荷ができるようになり、農家の主力産物になっている。
中丹地方のうち、福知山市内の栽培農家は100戸余り。作付面積は約8・3ヘクタール。JAや府が栽培技術講習会を開き、各農家の努力もあって順調に育ち、極早生の出荷は終盤を迎えている。今後、早生品種が10月10日ごろまで、その後、晩生が10月下旬まで収穫される予定。
栽培歴7年の大江町北一の真下利幸さん(68)は、妻の明子さん(66)と由良川沿いの約5アールの畑で栽培する。「度重なる水害で収穫がほとんどできなかった年もありましたが、今年は天候が良い日が続き、順調に育ちました。夏場の潅水には苦労しましたが、病害虫の発生もなく、甘みの強い実ができました」と喜んでいる。
全農京都府本部園芸課は「今年は晴天が続いたため、生育が例年より早く、豊作の傾向にあります」と話す。
出荷時期も例年より1週間ほど早く、出荷開始日は昨年より6日早い8月31日となった。
府全体の出荷目標は177トン(昨年167・6トン)、販売額は1億7千万円(昨年1億6516万円)としている。
写真=出荷に向けて作業をする真下さん夫婦
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