厳しい現状だが、住民に帰町してもらうため頑張っています−東日本大震災の被災地・福島県双葉郡楢葉町役場復興推進課の酒主秀寛課長補佐(45)がこのほど、京都府福知山市三和町千束の三和会館で講演し、課題や復興に向けた取り組み状況などについて話した。
■「復興へ引き続き応援を」と役場職員■
講演会は双葉郡の子どもたちを三和町へ招き、こどもサマーキャンプを実施している地元グループ・みわのわ(清水良子代表)が計画した。
東京電力福島第一原発が立地する楢葉町は、2011年3月11日の震災による原発事故で全町避難し、町民が全国31都道府県に分散。役場機能の中心は一時、県内のいわき市に移していた。
昨年9月5日、ようやく避難指示が解除され、診療所や郵便局、新聞販売店、コンビニエンスストアなど生活基盤が次々と再開した。ところが、町に戻ってきた人はおよそ7%程度と少なく、今年1月の住民意識調査では26%が「町には戻らない」と回答したという。
そのため、町では災害公営住宅の建設のほか、来年4月には認定こども園、小学校、中学校の再開を計画。戻ってきた町民が気軽に立ち寄り、コーヒーやお茶を飲めるサロンを開設し、住民コミュニティーの再生をめざしている。
酒主さんは「帰町してもらうためのいろいろな施策をしようとしている」とし、前向きに頑張りたいと力を込め、「楢葉町を引き続き応援してほしい」と話した。
写真=楢葉町の様子を話す酒主さん
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